平均労働力人口は過去最多に! 女性活躍、産業別動向の変化と今後
2024年、⽇本の就業者数は増加の⼀途をたどり、失業率は低下傾向にあります。特に⼥性の活躍が⽬覚ましく、産業別では情報通信業や医療・福祉分野の就業者数が延びています。
この背景や変化をどのようにとらえ、未来につなげていくべきかを考えます。
2024年労働市場は活況へ ⼥性の活躍と産業別動向はいかに
2024年、⽇本の就業者数は増加し、失業率は低下傾向にあり、労働市場は活況を呈しています。総務省が発表した「労働⼒調査2024年」によると、全就業者数は6,781万⼈で、前年⽐34万⼈増と4年連続で増加しています。特に⼥性の活躍が⼤変⽬覚ましく、⼥性の就業者数は前年⽐31万⼈増の3,082万⼈です。また、15〜64歳の就業者数は5,851万⼈で、そのうち⼥性は前年⽐19万⼈増と、⼤きく貢献しました。
完全失業者数は176万⼈と3年連続で減少しています。産業別では、情報通信業、医療・福祉、宿泊業・飲⾷サービス業で、就業者数が前年⽐で顕著に増加していることがうかがえます。
私たちはこのことをどう⾒るべきでしょうか。
各産業で続く深刻な⼈材不⾜ 多様な受け⼊れと⽣産性の向上を
少⼦化の影響で⽣産年齢⼈⼝は減少していますが、2024年の平均労働⼒⼈⼝は6,957万⼈と過去最多を記録しました。働く意欲のある⾼齢者や外国⼈に加え、特に⼥性の就業者数が⼤きく伸びたことが背景にあります。⼀⽅で、就業者数が前年より増加した産業の多くでは、依然として⼈材不⾜の傾向が強く⾒られます。情報通信業はDX需要の増加とIT⼈材不⾜、医療・福祉は超⾼齢社会による需要の増加、宿泊・飲⾷サービス業はインバウンド需要の回復とコロナ禍後の業務再開により、いずれも深刻な⼈⼿不⾜に直⾯しています。
失業者が減り労働者が増加するも、⼈⼝減少社会の進⾏は間違いありません。今後、多様な労働者の受け⼊れや⽣産性向上が重要となるでしょう。