秋は税務調査の季節! 決算書と領収書のチェックポイントを知っておこう
食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋など、秋は心が躍るシーズン。
しかし、実は秋は税務調査が多い季節なのです。
税務調査で不安になる理由は、何を質問され、どんなことをチェックされるのか分からないからです。
では、税務調査では調査官は御社のどこを見るのか?
いつ税務署から連絡が来てもいいように、今から対策を練っておきましょう。
税務調査では、決算書のどこをチェックされるのでしょう。主なポイントを以下に挙げておきます。
・実際の現金有高と帳簿残高が一致しているか?
・今期計上すべき売上高が翌期に計上されていないか?
・決算締切後の売上高の計上漏れはないか?
・棚卸・在庫の評価方法は届け出た方法でなされているか?
・貸付金がある場合、契約書を作成しているか
・借入金の使途についてきちんと説明ができるか?
・仕入・外注費の中に資産計上すべきものはないか?
・減価償却の償却方法の届出は所轄税務署に提出されているか?
・貸倒れの事実を証明する資料は保存されているか?
これらに不備がないか見直しておきましょう。
領収書も税務調査で重点的にチェックされます。調査官はどんな点に目を光らせるのでしょうか?
まず、自社が発行する領収書は以下の点をチェックされます。
・現金売上領収書の計上漏れがないか?
・除外された領収書の控えがないか?
一方、他社から受け取った領収書は次の点を見られます。
・宛名が「上様」の領収書がないか?
・白紙の領収書がないか?
・改ざんされた領収書がないか?
なお、改ざん領収書を見つける方法は、「筆跡」「金額」「日付」の3通りに大別できます。
【筆跡チェック】
・同じ取引先の領収書を集めて比較する
・数字と摘要欄を比べる
・インク等の変色度合いを見る
【金額チェック】
・数字の追加がないか
・数字の改ざん(1→4、6、7、9、3→8、7→9)がないか
【日付チェック】
・経理処理日と領収書の日付に隔たりがないか
「税務調査がどんなものなのか心配」「今年はそろそろ税務調査が来そうな予感がする」といった不安があれば、顧問税理士に相談し、事前対策をお願いしてみましょう。準備をしておけば、不安が解消されます。