自社の売上を伸ばすために必要な手法! ブランディングについて知っておこう
企業が売上を伸ばし、安定的・⻑期的に事業を継続するための⼿法のひとつに「ブランディング」があります。今回はブランディングの⽬的や取り組むメリット、マーケティングとの違い、具体的な成功事例などについて解説します。
売上や企業価値を⾼めることこそブランディングの真の⽬的である
ブランディングの出発点は、⾃社の商品やサービスと他社のものを区別化することです。他社と区別化することで⾃社の認知度が⾼まり、商品に付加価値をもたらします。そして、その付加価値をきっかけに⾃社商品のファンが獲得されれば、売上・利益を伸ばすことに結びつきます。ブランディングは簡単にはできませんし成果が出るまでに時間もかかりますが、⻑期的に⾒れば、⼗分に効果が⾒込めると考えられています。
では、なぜ、企業にとってブランディングが重要なのでしょうか。その理由として「⾃社サービスに付加価値を追加するため」「リピーターを増やすため」「優秀な⼈材獲得に役⽴てるため」「⾃社の社会的価値を⾼め、広く⽀持を受けるため」などがあげられます。ブランディングの構築は、売上や利益だけでなく⼈材獲得などにも寄与し、ひいては企業価値の向上にも役⽴ちます。そのため、多くの企業が、どのようにブランディングを打ち⽴てていくのか、⽇々思考を巡らし、経営資源を投⼊し、実⾏と検証を繰り返しています。
ブランディングと密接な関係にあるプロセスに「マーケティング」があります。マーケティングが商品やサービスの市場におけるニーズをリサーチし、⾃社商品の価値を効率的に訴求し売れる仕組みをつくることであるのに対し、ブランディングは⾃社の商品やサービスを利⽤するイメージを顧客に抱かせ、他社とは区別された付加価値を築き上げることに主眼が置かれています。
ブランディングは「対象のイメージを⾼めようとすること」、マーケティングは「売るための活動であること」と⾔い換えられるでしょう。
ブランディング成功の好事例から⾃社に応⽤できるか考えてみよう
ブランディングの取り組み事例に以下のような例があります。総合リゾートを運営する星野リゾートでは、広告による⼀時的な利益ではなく、ブランドイメージの向上による⻑期的な価値を求めることに⼒を注いでいます。⾃社のメインターゲットを国内旅⾏者に設定し、そのニーズに応えるためにサービスを磨き、⾼品質なおもてなしを提供しています。たとえば、顧客との⻑期的な関係性を構築するため、1組の顧客に対し1名のスタッフがおもてなしを担当することで、丁寧な接客と素早いレスポンスを実現し、「ファン化」を創出することに成功しました。⾃社の顧客と地道に向き合うことで、ブランドイメージの構築とブランド価値の向上に取り組んだ企業の好事例です。
国産タオルのシェアの5割以上を占める「今治タオル」は徹底的に「安⼼・安全・⾼品質」にこだわるだけでなく、タオルの良さを伝える「タオルソムリエ制度」や、価値を体験できる「今治タオルラボ」の導⼊などでブランディングに取り組んだ結果、「最⾼級品」としての今治タオルのイメージ定着に成功し、世界的な⽀持を集めるようになりました。
売上を伸ばすためにも、ブランディングは⾮常に重要です、他社の事例を参考に、⾃社で何ができるかを⼀度考えてみましょう。