4年連続増加、2年連続1万件超が示す 中小企業の経営を圧迫する要因とは
2025年度の倒産件数は1万425件となり、4年連続で前年度を上回り、2年連続で1万件台となりました。負債総額は前年度から大きく縮小し、中小・零細企業の倒産が目立っています。環境変化が経営に与える影響を数字から読み解きます。
倒産件数は増え続け負債額は縮小傾向
2025年度の倒産件数は1万425件で、前年度比3.5%増となり、4年連続で前年度を上回りました。負債総額は1兆5,537億8,100万円と、前年度比31.0%減で大幅に縮小しています。
倒産件数の増加と負債総額の減少は、大型倒産が減る一方で負債額5,000万円未満の小規模倒産が増えたためと考えられます。また、業種別の倒産件数では7業種中5業種が前年度を上回り、サービス業は2,677件、小売業は2,233件と、ともに2000年度以降で最多を更新しました。これらの業種の倒産件数の増加は、価格転嫁のむずかしさを映しているといえます。全体では、資金繰りの余力が乏しい中小・零細事業者の退出が全体件数を押し上げている様子がうかがえます。
倒産を後押しする背景は物価高と人手不足
倒産動向として注目すべきは、物価高と人手不足による影響です。「物価高倒産」は963件で、過去最多を更新、「人手不足倒産」は441件となり、初めて400件を超えました。いずれも、経営を圧迫する要因として重みを増しています。また「後継者難倒産」も533件と2年ぶりに前年度を上回り、3年連続で500件を超え高水準で推移しています。
一方で「ゼロゼロ(コロナ)融資後倒産」は625件と2年連続で減少しています。
原価上昇や賃上げ、採用難が同時進行するなかでは、固定費の抜本的な見直しや値上げの伝え方、採用・定着戦略、事業承継対策など複合的な対策が求められます。





