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小杉將之税理士事務所

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社員に選ばれる会社へ 定着を生むエンゲージメント

New 2026.10.05

雇用保険制度の改正により転職しやすい環境が整い、人材の流動性の高まりが予測されます。企業には離職防止対策として、社員が「ここで働き続けたい」と思える組織づくりが必要です。そこで重要となる『エンゲージメント』の考え方と、具体的な取り組みを解説します。

転職を選びやすい時代に 問われる会社とのつながり

 2025年4月から、自己都合退職者の失業保険の給付制限期間が原則として1カ月に短縮されました。また、対象となる教育訓練等を受けた場合は、給付制限が解除されます。このように、社員が転職を検討しやすい環境が整いつつあります。
 人材の流動性が高まるなか、社員の定着率を高めるうえで重要なのが、『エンゲージメント』です。これは、社員が会社の方針や価値観を理解し、愛着や信頼を持って仕事に貢献しようとする意欲を指します。単なる会社への満足度や、職場の仲のよさだけでなく、会社と社員が互いに貢献し、共に成長できる関係性が基本になります。
 エンゲージメントが低い職場では、仕事の目的や自分の役割を理解しにくくなり、転職を検討する社員が増えかねません。一方で、自分の仕事が会社や顧客にどのように役立っているかを実感できれば、主体的に行動する意欲が高まり、働き続けたいという気持ちも強まります。給与や福利厚生の改善は重要ですが、それだけで継続的なエンゲージメントにつながるとは限りません。
 エンゲージメント向上は、人事担当者だけに任せるものではなく、経営者や管理職が主体となって進める経営課題です。経営方針と評価、情報共有、日頃のマネジメントに一貫性がなければ、社員の信頼は得にくくなります。
 まずは離職率や社員の声、部署ごとの状況を確認し、自社の課題を把握することが第一歩です。日常業務のなかで感じる困りごと、たとえば部材の発注や在庫管理といった普段行なっているような業務で困っていることなどにも目を向けると、改善の手掛かりが見つかります。

社員の定着につながる4つの実践ポイント

 エンゲージメントを高めるための4つの取り組みを説明します。
①会社の方針と仕事のつながりを伝える
 経営者が会社の目標や今後の方向性を、自分の言葉で説明します。朝礼や月次会議など、既存の場を活用して、売上目標以外にも、顧客にどのような価値を届けたいのか、各部署の仕事が目標にどうつながるのかを共有しましょう。
②社員の声を定期的に把握する
 年1回の満足度調査に加え、数問の短いアンケートや部署ごとの意見交換を行います。業務量、情報共有、人間関係、評価への納得感などを確認し、意見を集めて終わりにせず、改善する項目と対応時期を社員に伝えることが大切です。
③貢献を具体的に認める
 結果だけでなく、業務改善や顧客への対応、周囲への協力など、日頃の行動も評価します。社員を称賛する際は、「在庫確認の方法を変え、作業
時間を短縮した」と具体的に伝えます。感謝や評価を言葉にする習慣を根づかせましょう。
④働きにくさを取り除く
 エンゲージメントの低下を本人の意欲だけの問題にせず、業務の偏り、必要な情報の不足、不明確な役割などを確認します。長年続けている定型
作業の見直しや担当業務の整理など、現場の負担を減らす取り組みが有効です。
 取り組みの効果は、離職率のほか、部署別・勤続年数別の退職状況、欠勤状況、アンケート結果などから確認します。エンゲージメントの向上には継続的な取り組みが重要です。まずは社員の声を聞き、改善する課題の決定から始めましょう。

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